私が私であるということ

久しぶりにここに何かを記す。

私は一体どこに行こうというのか

誰に何を認められれば

気がすむというのか

自分を見失い

心を焚いて

そこに何があるというのか

私を見返るものはなく

私を置いていくモノばかり

一人風の中に

ただ風の中に

立っているだけだというのに

私は

私でなくなる

誰に好かれるわけでもなく

それを追い求めるものでもなく

ただそこにあるだけの存在であるのに

その欲するところは深く

我が心は宙に浮いたまま

地に足をつけることもなく

いつまでも

いつまでも

浮かんだまま

それでいい

常に自分を鼓舞してきた。
いつも嘲笑にたじろがない自分を演出してきた。
正しくありたいと願ってきた。
美しさを求めていた。
愛されるために自分を捨てた。
今の私は、私なのか?
誰か私を知っているのか。
答えのないこの人生を、目隠しをしたまま歩く私の怖さを。
常に同じ夢を見ていた。
足の裏を刺す砂利だらけの道を延々と走り続けなければならない夢。
気がつけば10年以上見続けてきた。
ある終焉を迎え私はその夢を見なくなったが、
その代わりに光を失った。
闇が恐ろしくて、
私は自分自身に火を灯した。
その明かりだけが私の存在を示してくれる。
世界の様子がぼんやりと浮き上がった。
ただ、見えるだけで私が手をのばすと
それらは燃え尽きてしまう。
いつしか私は、ただそこにあるものになった。
通りすがりの人々は、私を目印にしたが
燃える私に近づくことは決してしない。
私も望まなかった。
これまでも、これからも
私は私。
変わることのない燃え尽きるまでの自分。

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