魔術師として、タロット占い師として

働く手袋と魅せる手袋

前々から口にしていることだが、師という仕事というのは、その業務に携わっている時以外の時間もそうであらねばならない。詰まるところ、魔術師には魔術師以外の、占い師には占い師以外の顔は許されない。最も近しい家族の中でのみ、そのペルソナは外されるものになる。外に出る時は、プライベートであっても絶えず島添美奈子である必要があるのだ。占い師になりたいという方々にこの覚悟はできているのだろうか? 時々疑問に感じることがある。趣味の範疇であるのなら、それは自己満足の世界なので取り立てて諌めることもないのかもしれない。ただ、占い師の言葉は重い。そのことを常に忘れないでほしいと私は願うのみである。どんなに馬鹿げた日常的な一言でも、あなたが占いに携わる人間であるとして、一度でも占い師としての発言をしたのであれば、あなたの言葉には、それなりの装飾がなされているのだ。私たちの存在は、軽くみられがちであるが、実のところそうではないことが殆どである。一生涯に渡って、相手の心の中に巣食う言葉を展開するということを常に忘れてはならない。人は弱いものだ。何かを依代にしたいと想うものだ。私にとっての依代は、常に剥ぎ取られていったように感じる。裸の私にどう踊れと神は思し召しなのか。甚だ分からないままに半世紀を生きながらえる。そういえば、10代の頃27歳で死ぬからと周りに吹聴していた。そして、27歳で結婚して私は元夫の僕となった。そんなつもりはなかったが、完全に奴隷と化したのはこの時からだ。契約という名の紙切れ一枚で、私は自由という私の最も大切なものを売ってしまったのかもしれない。終わったことだから、やっと自分として生きていくことが出来るようになったから、こんなことが書けるのである。甘えていたのだとも分かる。幼い頃から不安定な私の人生を誰かに支えてほしかったが、私の本来の資質は自由の上に成り立つ物であった。決して誰かに委ねてはならなかったのだ。一つの経験として、今では心に大きな傷を残したままではあるが、経験値として積ませていただいたと思うしかない。魔術師として、占い師として生きて行く上での経験値は、かけがえのないものである。2年間タロット占い師養成講座をやってきたが、1回目はカテゴライズしタロットカードとの一体感とクライアントへの向き合い方に重きを置いた内容とした。2年目は、受講生に合わせて必要なものを臨機応変にお伝えしてきている。今回、この2クールを終えようとし、タロット業界に対して足りない概念などが見えてきたように感じている。大きな世界の中の微々たる気付きなのであろうが、今までやってこなかったカードごとの世界観をしっかりと植え付けることから始めないと、どうにも埒があかないという結論に至った。

来年度からは、カードの一枚一枚の人格などを追うところから、鑑定をスムーズに進めていく段取りまでをレクチャーしていこうと思っている。どちらもトートのカードを取り扱っていく。初級は大アルカナ。中級は小アルカナ、同時期に並行して開講予定である。こちらは、全てオンライン(熊本の魔女部屋までお越しになられる方は来ていただいても構わないが)にて行うつもりです。額面も出来るだけ安く設定したいと思っている。ただし、遊びで受けれるほどの安さにはしない。しっかりとタロットの世界観に浸かりたい方に向けて基礎中の基礎である地盤を固めて頂きたい。タロットカード、特にトートは難しいと言われるが、実に洗練されたカードでもある。味方につけておくに損はないであろう。4月開講予定。1月中ばから2月に正式に告知するものとする。

以上。

関連記事一覧

  1. 古書店
PAGE TOP